グラツィオーゾ
水の気配と手触りの記憶、人生のアンダートーンが積み重なる
2024

グラツィオーゾが「iF DESIGN AWARD 2025」を受賞しました。
ハノーバー(独)を本拠地とする iF International Forum Design は、70年以上の歴史を持つ独立したデザイン団体で「iFデザインアワード」を主催してい ます。
今年度は131名のデザイン専門家が66の国や地域から集まった11,000件の応募デザインを厳正に審査した結果 、水まわり設備シリーズ『Grazioso』(グラツィオーゾ)がORGA-Labによるデザインとして受賞しました。
iFデザインアワードは1954年に創設され、現在は「プロダクト」「パッケージ」「コミュニケーション」「サービスデザイン」「建築」「イ ンテリア・内装」「プロフェッショナルコンセプト」「UX(ユーザーエクスペリエンス)」「UI(ユーザーインターフェイス)」の9分野で構成されています。
デザインステートメント
『Grazioso』は、建築空間に調和し、日常に心地よさと愛着をもたらす水回り設備シリーズです。その名は、「優雅、気品、愛らしさ」を意味する音楽記号に由来し、彫刻のような美しさと、心が満たされるぬくもりを追求しました。『Grazioso』の存在は、日々の暮らしに「心に残る瞬間」を刻み、環境、身体、そして自己との深いつながりを穏やかに呼び覚まします。

↖︎ キッチン ↙︎ 洗面 ↓ バス → シャワー
コンセプト
AIやロボット技術が進化し、生命の在り方さえ問い直される時代において、『水に触れる』という行為は、原初を再認識させる瞬間になり得ます。
『Grazioso』のデザインでは、キッチンやバスルームといった空間の機能を、新たな視点で捉え直しました。暮らしの水を地球環境という壮大なパースペクティブの中に位置づけ、私たち一人ひとりの身体と自然の流れを穏やかに結びつけます。

3つのアプローチ
『Grazioso』シリーズでは、人間の身体感覚を軸に、デザインアプローチを再構築しました。形態、質感、動作が織り成す多層的なアプローチから、単なる機能性を超えて心に深く響く体験を創り出しています。
『Grazioso』シリーズのデザインを支える3つのアプローチは、それぞれ異なる視点から人間の感覚と心に働きかけることを目的としています。以下では、それぞれのアプローチについて詳しく説明します。

スパウト:左からバス、キッチン、洗面
1-フォルムと陰翳
彫刻的なシルエットと日常に寄り添う佇まいという二面性を追求しました。有機的なフォルムと幾何学的な精緻さを融合し、どのような建築空間にも自然に溶け込む、普遍的なデザインを実現しています。また、陰翳に着目した繊細な肌合いが光の加減で異なる表情を見せ、空間に温かみと深みを与えます。
2-手触りと記憶
素材や仕上げの質感にこだわり、繊細な身体感覚に呼びかけます。触れるたびに温かみを感じる木製ハンドルや、使い込むほどに味わいを増す金属の質感は、日々の使用を心地よいものにし、時間と共に愛着を育みます。持続可能な素材の採用と交換可能なパーツ設計が、長く使い続けられる製品の基盤を築きます。環境への配慮とデザインの美しさを両立し、時とともに深まる価値が日常に豊かな記憶を宿します。
3-レイアウトとリズム
直感的で自然な動作が、日常に心地よいリズムをもたらします。柔軟なレイアウトによる操作性が、人それぞれの身体に応じた快適な動作を支えます。また、オーバーヘッドシャワーは、わずか16mmの超薄型デザインで天井から浮かび、限られた空間でも全身を包み込む快適なシャワー体験を提供します。
結び
日々のリズムが繰り返される中で、一瞬の体験が「記憶のしおり」として積み重なり、やがて愛着へと育まれていきます。私たちは、この普遍的なプロセスをデザインの基盤と捉え、Graziosoを通じて日常の体験に静かな豊かさをもたらす製品を生み出しました。その存在は、身体と地球との穏やかなつながりを思い起こさせながら、人生の風景にそっと寄り添います。

VERSE
Graziosoは、洗練された水回り製品を提供するVERSEが展開するシリーズです。
ショールーム(FLUSSO内)
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前 5-47-11
TEL : 03-6712-5123
営業時間 : 10:00 〜 18:00
定休日 : 土日祝
※完全予約制